S様邸 外壁塗装工事
2019年2月25日
板壁の塗装「浸透型塗料・オイルステン」と「造膜塗料」の違い

ペイントハック吉田です(^^)
年が明けてあっという間にもう3月。冬は暖かく宇部市では雪も降らなかったですね。
そのおかげで1-2月間の仕事がはかどりました♪
さて、今回の施工日記は、宇部市にお住まいのS様邸の塗装工事のレポートです。
外壁の素材は板壁です。
皆様、木には専用塗料があるのをご存知でしょうか?
木は収縮するので、シリコン塗料などの一般塗料を塗ると剥がれてしまいます。長期保護する為には木の専用塗料で塗装しなければなりません。

木の専用塗料には大きく分けて2つの種類があります。
ひとつは木に浸透する従来型の「オイルステン」です。オイルステンは一般塗料のように膜が付かないので剥がれる心配が無く、木の風合いを保てます。
もうひとつは、塗膜を造って木を保護する「造膜タイプ」というものがあります。

造膜タイプのメリットは、傷や染みなどを多い隠せる「隠蔽力」です。
従来の「オイルステン」は膜を作らないので、木の持つ色合いをガラッと変えることは出来ません。
また木材保護にも膜が付く分、浸透型よりも期待出来るのでは無いでしょうか。ただ物がぶつかったりすると塗膜剥離しそうです。
2つを比べると一長一短ありますね^^;
今回の工事では、母屋とは別の棟があり、それぞれの痛み具合やご希望の色に応じて2つの塗料を塗り分けましたので、良い比較になります!
それでは早速、浸透型・オイルステンの塗装から見てみましょう♪
施工前
【板壁の塗装】
①剥離した箇所をケレンして除去
②塗装一回目
③塗装二回目
④完成
木が乾いていて吸い込みが激しい分、染み込み感が出て綺麗な仕上がりです♪
施工前
↓完成
施工前
↓完成
浸透タイプは木目が活きる仕上がりとなりました(^o^)
続いて造膜タイプの塗装です。
施工前
①一回目の塗装
②二回目の塗装
膜が付く分、1回目で色がしっかり付きますね~
1回塗りと2回塗りで仕上がりの差がどのようになるでしょうか?実験してみました。
下の写真の黄色いテープから右側が一回塗り。左が2回塗りです。2回塗りして一日乾燥させています。
2回塗ると発色が変わります。
また、造膜タイプといっても、やっぱり木の専用塗料です。艶が目立たない為、感覚的にそこまでの「塗った感」はありません。
施工前
↓完成
施工前
↓完成
色を明るく調整できるのは魅力ですね♪
従来のオイルステンでは、塗り重ねるごとに色が濃くなる一方でしたので。。
【ハックの一言】
オイルステンと造膜タイプはそれぞれにメリット・デメリットがあります。
オイルステンは木の風合いをより自然に保てますし、
造膜タイプは色の統一感と、元の色を問わずどんな色にも変えることが出来ます。
木の状態が良ければ「オイルステン」
痛みだしたら「造膜タイプ」で保護するのがおすすめと言えそうです。
ですが、、木のエイジング塗装も人気がありますので、木の劣化がそこまででなければ、オイルステンの仕上がりを好まれる方も多いと思います。
ちなみに塗装後に、施主様に「どちらの塗料の仕上がりが良かったですか?」とお尋ねすると、
「どららもいいけど、造膜タイプは想像よりも良かったので、全て造膜で塗装しても良かったかもしれない」とお答え頂きました。
どちらの塗料で塗装するか。塗装する前は今ひとつイメージしにくいものだと思います。
迷われた方は現場見学出来ますので、お気軽にお申し付けくださいませ(^^)
【その他の塗装】
漆喰
施工前
漆喰の上に塗装されていますが、雨水が染み込み、漆喰ごと剥がれているので修復します。

①浮いた箇所を除去
②塗膜の上からは漆喰が密着しにくいので、削ってアンカー形成します
③→④左官コテで漆喰塗布
しっかり乾燥させて、防カビ塗料を上塗りします。
完成 フラットに復元できました
破風
施工前
↓完成
桁 完成
庇の屋根 完成
通気口 完成
S様
戦後からずっと続く想いのこもった素敵なお住いの工事に携わらせて頂き光栄です。
「とても丁寧な仕事ぶりですね」との有り難いお言葉を頂き、励みになります!
この度はペイントハックにご依頼いただきまして誠に有難うございます。
山口の塗装業者 総合塗装店
株式会社 ペイントハック 代表取締役 吉田秀勝
恐縮です。